海が近い地域で電動自転車に乗っていると、どうしても避けられないのが「潮風による塩害(サビ)」です。
「最近ペダルが重い」「走るたびにギシギシ、ガチャンと変な音がする」と感じていませんか? そのまま放置していると、ある日突然チェーンがガチガチに固着してペダルが全く回らなくなり、数万円の高額な修理代がかかってしまうかもしれません。
今回は、日々たくさんの電動自転車を修理している現役の自転車整備士が、海沿い特有のチェーンのサビ対策と、「修理すべきか、買い替えるべきか」のプロの判断基準を分かりやすく解説します。
海沿いの電動自転車を襲う「チェーン固着」の恐怖
なぜ電動自転車のサビは危険なのか?
普通の自転車と違い、電動自転車はモーターの強力な力がチェーンに直接かかっています。 サビて動きが悪くなったチェーンにモーターの強い力が加わり続けると、金属の摩耗が一気に進み、最終的にはチェーンが切れたり、モーター側のギア(歯車)までボロボロに削り取ってしまいます。
修理代が2〜3万円を超えるケースも
チェーン周りの部品がダメになると、「駆動系の全交換」という大手術が必要になります。 チェーン、前後のスプロケット(歯車)、テンショナーなどの部品代と工賃を合わせると、2万〜3万円を超える高額修理になることも珍しくありません。
プロ直伝!正しいサビ落としと注油のコツ
サビの初期段階であれば、ご自身でのメンテナンスで寿命を延ばすことが可能です。
KURE 5-56(クレ556)はNG!自転車専用ルブを
ご家庭によくある潤滑スプレー「KURE 5-56」は、サビ落としには強力ですが、サラサラしすぎていて自転車のチェーンに必要な油分まで洗い流してしまいます。 注油の際は、必ず「自転車専用のチェーンオイル(ルブ)」を使用してください。手軽なスプレータイプを3〜6ヶ月に一度吹きかけるだけで、潮風からチェーンを守る強力なバリアになります。
チェーンオイルは必ずホームセンターや自転車店で販売されている「自転車用」と記載されているものを選びましょう!
スプレータイプが一番手軽ですが、油切れも早いのでリキッドタイプかつWETルブが注油の頻度を抑えてくれるのでお勧めです。
また、定期的な注油だけでなく洗浄することによってチェーン周りの寿命も劇的に延びますので、定期的(1年に1回程度)に洗浄もしてあげてください!
やり方は簡単で、ホームセンターなどでチェーンディグリーザ―(チェーンの洗浄スプレー)を買ってきて、チェーンに吹きかけていらないタオルなどで拭き上げるだけです。
もっとしっかり洗浄することも出来ますが、ご自身でされる場合はこのくらいで十分です。洗浄した後はしっかり乾かしてから、再度注油をしてください。
【結論】修理代が数万円かかるなら「買い替え」が正解
すでにチェーンが完全に固着してペダルが回らない、または自転車店で「駆動系の交換で3万円かかります」と言われた場合。 購入から5〜7年以上経っているなら、迷わず「新しいモデルへの買い替え」をおすすめします。
なぜなら、3万円かけてチェーン周りを直しても、次はバッテリー(約4万円)の寿命がすぐにやってくるからです。トータルで7万円近く払うなら、最新の快適なモデルに乗り換えたほうが圧倒的にコストパフォーマンスが高いです。
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